常磐植物化学研究所

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English

ジャーマンカモミール(German chamomile)

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学名

Matricaria recutita L. (Matricaria chamomilla L.) (Chamomilla recutita L.)

科名

キク科

別名

カミツレ
カミルレ
カミレ
ドイツカミツレ
母菊
欧薬菊

原産国

ヨーロッパ、北・西アジア

使用部位

成分

■精油成分
  (-)-α-bisabolol
 chamazulene
 cis- and trans-en-yn-dicycloether
 fanesene
 spathulenol
 furfural
 anthemidin
 matricin
■フラボノイド
 apigenin
 luteorin
 quercetin
 isorhamnetin
 rutin
 apigenin-7-O-glucoside
 apigenin-7-(6”-O-acetyl)-glucoside
■クマリン
 herniarin
 umbelliferone
■その他
 anisic acid
 vanillic acid
 syringic acid
 caffeic acid
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図1ジャーマンカモミール含有成分

詳細

Last Update : 2014.03.03

sub_list.gif植 物
 Matricaria(シカギク属)は、1~2年草で、地中海沿岸、アジアを中心に広く分布し、約50種が存在する。そのうち数種が園芸用に栽培されている。Chrysanthemum(キク属)に近縁だが、花托(花床)が円錐形に盛り上がる点で異なる。
 ジャーマンカモミールは、草丈約15~60cm、茎は多く枝分かれし、葉は羽状に細かく切れ互生する。花は初夏から夏にかけて咲き、径約2cm、中心に両性の黄色の管状花、周囲に雄性の白色の舌状花があり、甘い蜜の香りのような特異な芳香を持つ。

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sub_list.gif概要

~最もポピュラーな薬用ハーブ~

 カモミールは、ニンジン(Ginseng)と同じくらいに西欧ではポピュラーな薬用植物である。ヨーロッパなどが原産だが、アメリカにも帰化し、広く認知された。民間薬、お茶として各家庭に古くから常備されていて、ハーブティーといえばカモミールティーを指すほどである。またハーブキャンディーなどにも使用され、ハーブの代表格となっている。1987年にドイツで、"Plant of the year"(植物のアカデミー賞のようなもの)に選ばれた。
 日本には、江戸時代ポルトガルやオランダから持ちこまれ、日本薬局方に第7改正(1962)まで「カミツレ花」として収載されていた。現在ではガーデニングやアロマテラピーの広まりで、より多くの人に愛され、楽しまれている。
 'Chamomile'の名は、ギリシャ語でkamai(=地上の)と、melon(=りんご)に由来していて、合わせて「地上のりんご」と言う意味である。そのような香りがするとも言われる。

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薬用ハーブの詳細を見る

このリンク先は、その植物の期待される効果を示すもので、
当社製品とは、一切関係ございません。

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sub_list.gif効能(生理活性機能)

 ジャーマンカモミールに含まれる(-)-α-bisabolol は強い抗炎症作用を持つ。また、apigenin, luteolinなども、抗炎症剤として優れた効果があることから、スキンケアに使用されることが多い。また、皮膚の保湿作用もあることなどから、入浴剤にも利用される。創傷、痔や慢性湿疹の鎮静の効果が期待できる。また、シャンプーやリンスなどにも配合されて、髪にツヤやハリを与え、抜け毛を防ぐ効果があるとされる。ヨーロッパでは、セミパーマネント系の植物染毛剤に応用された。
 ジャーマンカモミールは、胃腸内のけいれんや炎症を和らげることにより胃腸の調子を整え、その結果、様々な効果を示す。

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sub_list.gif臨床試験
● 抗うつ作用3)
 57名の被験者(19名:うつ病合併型の不安症、16名:過去にうつ病を発症していた不安症患者、22名:不安症患者)を対象に、アピゲニン1.2%含有のジャーマンカモミールエキス(220mg)を含有したカプセルを用いたプラセボ対象二重盲検法の臨床試験が行われた。
 ジャーマンカモミールエキスを摂取した群において、うつ病の重症度を評価するための尺度であるハミルトン-Dスコアが優位に改善した。

安全性_同意後

COMMISSION E:approved herbとして収載されている。
       LD50(ウサギ)…5g/kg以上1)(カモミールオイル)(静注、皮下注)
       LD50(マウス)…2.5ml/kg2)(カモミールオイル)(経口)
・まれに気管の収縮・皮膚への発疹などアレルギーがある。
・妊婦や授乳期間中に、常用または多量に用いるのは避ける。

引用文献・参考文献

1) Opdyke D. L. J. Food Cosmet.Toxicol., 12, 851(1974)
2) Ikram M. JPMA, 30, 278 (1980)
3) Jay D. A., et al. Altern Ther Health Med., 18, 44 (2012)