サプリメントや食品の開発現場で「月経ケア」というテーマが出たとき、多くの企業様が最初に想定されるのは「生理痛の緩和」という切り口ではないでしょうか。

確かに鎮痛へのニーズは大きく、市場も成熟しています。しかし、私たちがラフマ葉エキス「VENETRON(ベネトロン)」の研究に長年取り組む中で確信しているのは、「現代の女性が月経に対して抱える不調の核心は、すでに『痛み』だけでは捉えきれなくなっている」という事実です。

月経前後の精神的な落ち込みやイライラ、睡眠の質低下が、職場でのパフォーマンスを損ねているケースが少なくありません。

「我慢」が当たり前になる社会構造

私たちは調査の中で、女子大学生の85%、働く女性の70%が生理や月経前症候群(PMS)の不調を「我慢」しているという実態を把握しています(*1)。彼女たちが我慢する理由として挙げられるのは、「相手にわかってもらえないと思う」というコミュニケーションの断絶や、「我慢するのが当たり前だと思っている」という社会通念の影響です。

職場や学校で「生理の不調」を理由に休むことへの抵抗感、周囲からの理解が得られないことへの諦めが、無意識のうちに「我慢」を正当化してしまうのです。こうした環境は、女性の能力を本来の力以下に押し込め、結果として組織全体の生産性低下を招いています。

*1:ツムラ 生理やPMSに関する大学生の不調実態調査(2023)
ツムラ 10代~40代の女性に聞く、「 PMS(月経前症候群)実態調査」 PMSの症状がある女性の3人に1人は天候変化で症状が悪化することが明らかに(2023)

年間6,000億円という経済損失の現実

日本の月経に関する不調がもたらす経済損失は、年間6,000億円に上ると試算されています(*2)。働く女性の80%が月経に伴う不調で仕事に支障を感じており、パフォーマンスが普段より20%低下するというデータも示されています(*3)。
経ケアを「女性の個人的な問題」として片付けるのではなく、経営戦略の一環として位置づける必要があります。

*2:経済産業省 女性特有の健康課題による経済損失の試算と健康経営の必要性について(2024)
*3:日本医療政策機構 (HGPI)、働く女性の健康増進調査 (2018)
日経BP 生理快適プロジェクト、20~40代「働く女性1956人の生理の悩みと仕事と生活」調査 (2021)

月経不調が職場を蝕む「負の連鎖」

月経周期の黄体期から月経にかけては、ホルモンの変動により精神的・身体的不調が生じやすくなります。PMSの症状としては、イライラや怒りっぽさを感じる人が29.5%、体のだるさ・倦怠感が26.4%、眠気や集中力の低下が18.3%に上るという調査結果があります(*4)。

特に睡眠の質が低下すると、翌日の集中力が落ち、些細なことでイライラしたり、人間関係にまで影響が及んだりします。十分な睡眠が取れないことで情緒不安定になり、会議中の判断ミスや職場のトラブルに発展するケースも少なくありません。

さらにそのストレスが睡眠を悪化させ、結果的に「負の連鎖」が生じます。

*4:ビズキ kirei sstyle 調査リリース、普段どのようなPMSの症状でお悩みですか?(2024)

フェムケア市場の拡大と「食」による新たなアプローチ

こうした背景のもと、フェムケア・フェムテック市場は近年急速に拡大しています。国内市場規模は2025年に約888.6億円(前年比110.5%)に達する見込み(*5)で、女性の社会進出が市場拡大を後押ししています。

ただ、消費者が求めているのは、痛みが出てから飲む「低用量ピル」や「鎮痛剤」といった対症療法だけではありません。そこで新たな選択肢としてご提案したいのが、手軽で続けやすく、日常の楽しみになり、習慣化しやすい「サプリメント」や「ハーブティー」「ゼリー」などの食品によるアプローチです。

こうした日常的な「食」のケアにおいて、当社が着目しているのが、人々の健康を支えてきた自然由来の植物素材です。「ラフマ」という植物の葉は、古くからお茶として飲用され日常的に親しまれており、中国薬典にも収載されています。

「食」の力で月経の悩みを「我慢」から「ケア」へ転換し、継続摂取によって先回りで対処する新たな流れが、市場の次の成長を牽引するでしょう。

*5:矢野経済 フェムケア&フェムテック(消費財・サービス)市場に関する調査(2025)

VENETRON(ベネトロン)で「我慢」の時代から「ケア」の時代へ

月経ケアはもはや、個人の我慢や自己責任の領域ではありません。年間6,000億円という経済損失を生み出す社会課題であり、企業の健康経営に直結する経営課題です。外部に訴求する商品開発の観点からも、「我慢」から「ケア」へ転換するニーズは大きなビジネスチャンスとなります。

当社は古くから親しまれてきたラフマを、ヒペロシドとイソクエルシトリンで規格化したVENETRON(ベネトロン)の開発を通じて、この課題の解決に取り組んでいます。

研究の中で睡眠の質に関するデータを蓄積しており、機能性表示食品としての届出受理実績は150件以上に到達。長年の植物化学研究から生まれたこの原料は、月経にまつわる悩みを軽減する方向性で研究を進め、女性一人ひとりが自分らしく輝ける世界の実現を目指しています。